独伊ツアー 番外編 私たちはマッシ・ミリアーノを忘れない の巻

eikoplancton2009-03-17

そういえば一緒に同行した友人Tさんのことについて触れてないので、今日は彼女のことを書きたいと思います。

早速訂正です。その友人はTさんでなくCさんでした。アルファベット間違いです。

彼女は本当に出発直前で一緒に行く事が決まったのですが、全部自腹で来て下さったのが申し訳ないくらい、本当に助かりました。

まず可愛い。→可愛いってそれだけで最高。。。
鍵を開けるのがうまい。→これは鍵を開けるのが下手な私にとって最高です。
地図をみるのがうまい。→おそらく今となっては間違いなく迷い子ジャンニよりも彼女の方がミラノに詳しいはず。私はてっきりダメ。
寝るのが早い。そしてよく寝る。→野比のび太並み。見ていて気持ちがよい。
頭が良い。→豊富な知識でもって、相手を退屈させない。政治の話を外国人と話せる。その間私は安心して黙々と空気と飯をむさぼるのみ。
手相が特殊。→手相を見れるジャンニは彼女の手相を発見して大喜びだった。詳しくは書きません。
やさしい。→私のレコーディング中にドゥオーモに登り、ドゥオーモの絵はがきを買って来てくれたので、私は自分が観光してきたかのように、部屋にその絵はがきを飾る事が出来ている。
おもしろい。→彼女は作家なので、面白い視点で人の事をよく見ており、とるに足らないくだらない事もファンタジーに変えてしまう。そういう意味で、彼女にとってジャンニや陽気なイタリア人は恰好の餌食なのだ。
ジャンニはお腹を壊しているにも関わらず、人とお喋りしているうちに魚や甘いものをドカ食いし、沢山ワインをお飲みになるため、(もしかして気の遣い過ぎで食べ過ぎるのかしら?)当然具合が悪くなる。「maybeストレスかも。。。」とシリアスに英語で言い訳するジャンニに「たべすぎなんだよ!」と日本語でつっこめる楽しさ。もし私一人だったら、「ごめんなさい、私のせいだ。。。」心の中で思って暗くなってしまっていたに違いない。

あと、ローマで出会ったマッシ・ミリアーノという、相当な実力の持ち主のおかしなお客さんの事も、Cさんのおかげで愉快な存在になった。言ってしまえば奴はただのちょっと面倒くさい酔っぱらいのおっさんである。彼にとって日本人がそうとう珍しかったのか、私達のライブの後につかつかとCさんの所にやってきて「彼女は君の友達カーイ?」といいながら、もっていた酒を彼女の服にこぼしていたようだ。それだけではない、奴はバーカウンターで飲んでいる私に「ぼくちゃんね、マッシミリアーノって名前なんだけろー、ライブで歌っていたみたいにさっ、『マッシー♪・ミリアーノー♪』ってうたってくんないー?うたってー!うたってようー!だってさーチミのピアノと歌はしゃー。。(ここからイタリア語で、延々と、私の演奏の真似をした、奴のひとりミュージカルがはじまる、私の演奏より明らかにレベルが高い、北島マヤ並)ねーだからおながいー!いやおねがいー!『マッシ・ミリアーノー♪』ってうたってくんないー?」とねだってくるのだった。もし私一人だったら「馬鹿にされている、とほほ」と思い、無視するところだったが、彼女がいたおかげで、完全に彼はファンシーな存在になり、私は笑顔で接することができた。最後にわけのなからぬステップをふみながら、きったんなーい字で書いたアドレスらしきものを渡して来て、「マッシ・ミリアーノを忘れるナっ☆」と言って来た様子を、私たちは旅行中に何度も真似をして楽しんだ。

Tさん、いや、Cさん、本当にありがとう。